『脱出』を観た。

脱出 [DVD]

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概要:
 ルイス、エド、ドリュー、バリーの四人はダム建設で沈没する予定の山を流れる川で記念にカヌーくだりをすることにする。順当に一日目の下りを終え、二日目、休憩の為上陸した川岸で事件は起こる。山男二人組みにエドとバリーが襲われる。そこへ後から来たルイスが弓矢で山男を打ち殺す。

 初めのガソリンスタンドのシーンで各人のキャラが決定される。ルイスは野性的で決断力のあるリーダー、エドはその補佐という感じ、ギターで子供とセッションするドリューは平和主義、バリーは小憎らしい都会人。エドとバリーが襲われるくだりでは、リーダーたるルイスに助けられる。そして死体をどうするかという決定。
 埋めてなかったことにしようというルイスに対するは平和主義、というか真面目なドリュー。警察に死体を引き渡し正当防衛を主張しようと。このグループの最大の良心であるが若干偽善的ともいえる。しかし弱者二人の気持ちはハリス側で、多数決は当然埋める方へ。
 死体を埋めた後、全員逃げるように河を下る。何故か頑なに救命胴着を着ないドリューという図はやはり良心の呵責か、はたまた自分の意見が認められなかったことですねていたのか。そんなドリューが突如カヌーから落ちる。川の流れも急になり大き目の滝が現れ2艘のカヌーは転覆する。そして精神的にも肉体的にも立ち位置に変化が起こる。
 ドリューは撃たれたというハリスは足の負傷で重症、バリーはそのハリスを労わり、エドの手には弓矢が。攻撃する人間がハリスからエドへ移り、良心はバリーへ。そして弱者はハリス。川を流されている最中からしきりに弓矢を強調していたのでわかりやすい。
 最終的に下流の町へたどり着き、家へ帰るのだが、その辺りでの警察の捜査に対する焦りとかは結構微妙……。蛇足的な気もするけど、やっぱり最後の川に沈めた死体が浮かび上がる夢を見るというシーンが撮りたかったんだろうなと。