町田国際版画美術館

http://www.city.machida.tokyo.jp/event/shisetsubetsu/hanga/index.html

暇でお金も無かったので行ってみた。常設展示が無料というのが良い。
常設展は
・版画いろいろ 第4期 ―畦地梅太郎の世界
・2007年度新収蔵作品展
の二つ。

版画いろいろ 第4期 ―畦地梅太郎の世界

 名前を見てもピンと来なかったが、「山男」シリーズでわかった。うむ、昔見たことある。丸々としてどことなく滑稽な風貌の雷鳥が良い。山男のひげの具合も。

2007年度新収蔵作品展

 歌川国貞、国芳、橋本周延らの浮世絵や国内の版画家の作品があった。特に印象に残ったのが、飯田善国の作品。アルファベットと種々の色彩の線による一連の作品『クロマトフィロロギア』。各アルファベットに異なった色の線を配し、同じ文字同士を線で結んでいる。「MAN」と「MACHINE」のM,A,Nを結んだりとか、「LOVING」と「AISURU」のI(愛という意味なのだろうか)同士を結んだりとか。
 由木礼の『ゆうやけ』も印象的だった。夕焼けを連想させる暖色系の配色とその枠内でのグラデーションが奇麗だった。
 原健の『ストローク』シリーズもリキテンシュタインを髣髴とさせる感じで、エルズワース・ケリーやフランク・ステラのようなミニマリスム的作品。
 小冊子の表紙に図版の載っているエリック・デマジエール Erik DESMAZIERESの『迷宮Ⅱ』の魅力は群を抜いていた。幾何学模様と数冊の本、そしてノートやら本やらを持つ学者風の男、影を落として浮かぶ物体。ゾクゾクする。