『われら』読み始め。

『われら』
(出)岩波書店《文庫》(著)ザミャーチン
 2/5の仕事帰りから電車本。

要約――失った事への慣れ、束縛への恐怖、抜粋。
 面白い文章が結構ある。以下抜粋。

人類が尻尾をなくしたあとでも、たぶんすぐには尻尾の助けを借りないで蠅を追い払うことはできなかっただろう。人類は、最初きっと尻尾がなくて寂しかっただろう。だが、今、諸君は自分に尻尾があるなんて想像できるだろうか?―略―私は緑の壁で包まれない都会も、時間律法の、数字の聖衣で包まれていない生活を想像できない。

-p19~20

しかし、第一に私は冗談の言えないたちだ――全ての冗談には、隠された関数としての虚偽が入りこむからである。

-p23

四角形は自分の四つの角が相等しいということなど、最後まで思いつかないだろう。

-p32