『嘔吐』メモ

『嘔吐』ASIN: B000JAWV8A
p16
蝦や蟹の孤独とは?
現実の蟹や蝦のその姿が孤独を感じさせるのか?そしてそれに恐怖する?

    • 訳者解説を見るとどうやら蟹に対する嫌悪のようなものがサルトルの作品のいくつかにみられるらしい。
      • 取るに足らない無価値な存在という感じか。

090714
半ば過ぎあたりでロルボン?氏の逸話、弟の手紙や遺書の話で記憶と歴史、現在辺りに思考をめぐらせ、記憶、歴史、過去のその先には何もないと思い至り、彼の中のロルボン?氏が死んだ。そこから思考と存在の思想が出てくる。

『嘔吐』抜書き
p23

午後三時。午後三時というのは、つねになにをしようと思っても遅すぎる、あるいは早すぎる時刻だ。

冷たい光〜〜私は確信する。十五分もあれば、私が最高の自己嫌悪に陥るのに充分であろう、と。

p54

ドアをノックする者がいる。独学者だ。〜〜彼奴め、悪魔にでもさらわれろ。

すごい呪詛の言葉。自分で約束しといて。しかし自分が招いてしまった客が来てしまった時の煩わしさはわかる。

p97

通りにはたえず人の気を引くお祭りめいた気配があるが、そうかといってそれに注意するとすぐに消えてしまう。

p176, 77
パリのヒューマニストと独学者の比較。

彼の人間への愛は素朴で野蛮である。彼は田舎のヒューマニストだ。


p185

私は、彼の妥協へのまことしやかな努力がなにを隠しているのかを知っている〜〜

ヒューマニズムについて。

p200
存在について。

非存在と、この気が遠くなるほどの豊富さの間に中間的なものはない〜

この「中間的なもの」は概念的な?というか。人の認識とか認知の問題。認知する段階で中間的に見えるだけであって、実際に「存在」するわけではない、という話。


p271

あたしたちのようにするべきだ、<拍子をとって>苦しむべきだ