近畿へツーリング、バイクで。二日目。台風。半裸の宿屋。飛鳥。靴が。

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行程


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よしなしごと

 5時起床。若者達はおらず。雨はやんでいた。天気メール号外で台風接近を知り、身じたくなどしている合間にポツポツしだし、急ぎ目で出発。
 前日温泉へ向かう途中気になる集落と神社がったのでぐるりと山の反対側から降りてみようと思い走り出すと土砂降り。雨男本領発揮。地藏様などが安置してある東屋で軒を借りて雨宿り。

奥に小さく見えるのが気になった神社。雨脚のせいで寄る気力も萎える。


 一向に止む気配もなく弱まりもしないので、伊賀方面への山道を下ることとし、Uターン。両側からせり出す森の木々が自然屋根代わりとなる。山中迷走後国道25号へ。コンビニで店員に台風情報尋ねるが要領を得ず。ケータイのバッテリーがきれたので充電器を購入。充電しながらコーヒーとパンでお腹をまぎらす。
 潮岬がやばいのではという情報からそちらを断念。宿泊地未定のままとりあえず伊賀街道へ向かうが、思い直し名神バイパスで奈良へ。
 途中、針SAで台風情報と宿探し。ビジネスホテルを予約。おっちゃんの強い訛りで電話口では値段の数字位しか聞き取れず。この辺り全く写真など撮る気力も湧かず。
 天理でバイパスを降り宿へ向かう。10:30着。想像していた現代的なビジネスホテルではなく、一昔前のモーテル的なホテル。中に入ると怪しげなインドの置物などが所狭しと並んでいる受付・ロビー兼食堂で半裸にハーフパンツのおっちゃんが寝ていた。軽く無視して呼び鈴を鳴らすとそのおっちゃんがムクリと起き、なにやらしゃべりだすが聞き取れず。どうやらこのおっちゃんが支配人だった様子。一瞬他へ行こうかと思う。ダメ元でチェックインを申し出るとまさかのOK出る。相変わらずおっちゃんの訛りが聞き取れず、会話はチグハグ。台風情報などたずねると「知らんがな、そんなもん」とつれない返事。なんだここは。ストレンジワールド斑鳩
 部屋へ案内されるがまだ掃除など終わっておらず、荷物を置いているところへ、笑顔がまぶしげな娘さんとおばあちゃんがやってくる。お掃除いいですか?と問われたので負けじと成れないさわやかスマイルを繰り出し、快活に「僕などかまわんでお掃除してください」などと発するも一瞬で顔が引きつりただ仏頂面で掃除をしている娘さんに熱い視線を送る危ない人に。
 11時、荷物とバイクを置いて電車で飛鳥へ。JR大和小泉から郡山むかい郡山下車で近鉄郡山に乗り替え。JR―近鉄間は徒歩十分ほどだが城下町だったらしく趣深い町並み。木造の古い家屋が商店街に並び、由緒ありそうな神社もあった。

いつも使っているカメラのバッテリーが切れ、予備にと借りてきたデジカメの勝手がわからず絞りとか微妙でぶれぶれの写真ばかりになりかろうじてコレだけ。傘屋さんの看板。


 近鉄郡山から橿原神宮前へ。そこから乗り換えで飛鳥。12:30位。


 明日香村は雨が降ったりやんだりだったが、意を決して自転車を借りる。受付のおばちゃんの好意でカッパも借りる。

 走り出すと案の定いきなり激しい雨で萎えそうな所に高松宮古墳補修工事でやられる。しかし自転車レンタル800円だしてここでやめるのもいかがかと思い先へ進む。
 カッパがはだけるわ浸透するわで意味なし。ずぶ濡れ。コレならバイクでくりゃよかったなどの想念が頭をかすめる。
 雨脚強まったので亀石近くの喫茶店でホットケーキとコーヒー。昼食をとってなかったので一息。
 雨脚弱まる気配もないので出発。風もあり壊れるのが嫌だったので使わなかったが、持参の折りたたみ傘をここで使用する。始めからそうすればよかったくらい快適に。


 亀石見学。想像していたよりでかい。そして良い顔をしている。
 橘寺をスルーして石舞台古墳方面へ向かう。スーパーがあったので透明ビニール傘購入、と同時に雨がぱたりと止む。おそらく初めから傘を買ったりちゃんとした雨具を身に着けていれば雨は降らなかったのかもしれない、などと思う雨男。

 石舞台古墳見学。若干濡れそぼり煙っている様が厳かだが、賑やかなカップルが記念写真など撮っていたせいで現実を呪いたい気分になる。特に歴史的、考古学的な知識なぞないので、そういう気分に浸って満足感を得る。帰り際に一人旅のおっちゃんに写真撮影を頼まれる。

 完全に雨は止みあまつさえ晴れ間までみえてきたので気分上々、ちょっとした狭い路地裏散策などしながら酒船石方面へ。


 薄暗い竹林に囲まれた酒船石を見つつ、亀形石造物へ。観覧料を払ってまで見るものなのだろうか?という思いも。
 15時位に出発。飛鳥寺の方へ。雨に打たれ、自転車でのアップダウンで少し体がしんどくなってきたのでそろそろ切り上げようという気分に。


 鬼の俎辺りの方を周りながら駅へ。すでにすっかり晴れていた。

 駅前を流れる川でたむろする若者たちの図。

 16時飛鳥駅から電車で宿の方へ。

 くたくたな上に駅から宿へ向かう道すがら履いていた靴が崩壊。両足同時に。思わず笑い出し通行人に怪しまれる。

 宿に着き近くのコンビニで接着剤とビニール紐、弁当を購入。宿の部屋で食事を済ませながら靴補修。タイバンドも持ってきていたので補強。万全。テレビで台風情報など見ながら寝る。