『暗闇のスキャナー』

 バンド練習の移動電車内で『暗闇のスキャナー』(東京創元社)を読み始める。9月下旬、ブックオフにて400円くらいで購入。結構綺麗で見つけたときはうれしかった。

 不覚にもまだ読んでなかったんですよね。重ねて映画を先に見てしまい……。映画は面白かったですね。今のCG技術ならスクランブル・スーツを実写でも再現できるだろうけど、想像した感じ、ちょっと浮いてしまうのかなと。原作を読み始めて、翻訳の人の雰囲気もあるのだろうけど(浅倉さんじゃない)、タッチが軽快でサイケでオレンジカウンティーな色合いが感じられた。もしかしたら先に映画を見た影響かもしれないですが……。アニメを当て込んで出来上がった独特の遠近感が観てる自分もトリップした視点を感じられるというか。それによってあのスクランブル・スーツも違和感を残しつつしっくりくるというか。あと、最初の方の虫が湧くシーン、あれ実写CGでやったらちょっとキモ過ぎるんじゃないかと……。
 まあそんなわけで、映像化の際のそういう雰囲気は正解だと思う。実写でそのままやると「ラスベガスをやっつけろ」みたいな映像だったのかな。