アンリ・マティス Henri Matisse

アンリ・マティス(Henri Matisse 1869/12/31〜1954/11/3)

 フォービスムの代表的存在。1890年、ギュスターヴ・モローに師事。初期は写実的な作風だったが、ゴッホゴーギャンの影響を受け自由で強烈な色彩の作品に移行する。

・線の単純化、色彩の純化を追求〜、切り絵に到達〜、『ジャズ』シリーズなど切り絵の作品を多数残している。
・晩年、南仏ヴァンスのドミニコ会修道院ロザリオ礼拝堂の内装デザイン、上祭服のデザインを担当。この礼拝堂は、マティス芸術の集大成とされ、切り紙絵をモチーフにしたステンドグラスや、白タイルに黒の単純かつ大胆な線で描かれた聖母子像などは、20世紀キリスト教美術の代表作と目される。

 「ポップ・アート」にトム・ウェッセルマン関連で名前が挙がっていた。《グレート・アメリカン・ヌード》がマティス的な裸婦という感じで。イメージ検索で色々眺めて見ると、なるほどと思うが、少々こじつけなのかとも思う。まあ目の肥えた人たちにはそう見えるのかもしれない。最近観たらまんまマティス的な裸婦だった。というか、伝統的な裸婦の構図(2008/2/25訂正)。フォービスムといわれるだけあってマティスの絵は実に、なんというか官能的で情熱が溢れる印象だが、ウェッセルマンのそれは実にクール。例えるなら、ウェッセルマンの裸婦が仕事前の娼婦、マティスは仕事中本気になった娼婦だろうか。
 後期の単純化路線だと形式上かなりポップな様相を呈しているので面白い。