チェコへの扉―子どもの本の世界@国際子ども図書館

週末の大雨から一夜明けた日曜日、昨日はたいした用もないのに電車に乗って都心の方へ。昼間出発だから美術館博物館で展示を見るのはきびしいなと言う事で上野へ向かい公園をぶらぶらし、西洋美術館を覗いたらコロー展最終日でものすごく人が溢れ、それを横目に前庭の彫刻を写真に撮ったり大道芸の人々に拍手したりしながら、無料だったので国際子ども図書館の「チェコへの扉」展を観に行った。

「チェコへの扉−子どもの本の世界」

あまり絵本に興味はないので、良くわからないが、チャペックやらヤン・シュヴァンクマイエルの妻、エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーやら聞き覚えのある名前があって何とか辛うじて楽しめた……。
どこの国もそうなのだろうけど、最初にあるのは口伝の民話や伝説等、昔話を絵や言葉にしたものなんですね。そしてそれを元に社会情勢に反応した創作ものがでてきたり。ゲルマン系の国から侵攻を受けた辺りで「チェコ人としての伝統を」みたいな童話が現れたり、社会主義になれば社会主義リアリズム的な話が大勢を占めたりとか、児童書も色々たいへんです。そういえば、カバコフ展でみたロシア辺りの児童書挿絵よりも描写が多様な印象を受けたが、それはカバコフ展の展示品が偏っていたせいなのかな。あと、向こうの人は幼い頃から子どもに詩を読み聞かせているらしい。なんかいいな。
展示会場のあるフロアにはもう一つメディアルームのようなものがあって、そこで「国際アンデルセン賞・IBBYオナーリスト受賞図書展」をやっていたのでついでに観てきたが、これが結構おもしろかった。世界各国の絵本が展示されていて、しかも新しい創作物。
最近『イギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶ』を読んで、こういう勉強法結構いけるな、と思っていたのだけれど、ドイツ語の勉強に絵本を読めば結構身に付くんじゃないかと、浅はかな感じで。ということで、ドイツのヴォルフ・エァルブルッフ(Wolf Erlbruch)の絵本がとてもいい感じだった。特に『Die große Frage』という作品。ただ、アマゾンにはない。ほかの絵本はある。英訳版もあるっぽいので買うときは注意。

購入

帰りに新宿紀伊国屋南口店で洋書フェアをやっていたので二冊購入。
自由の牢獄 (岩波現代文庫)のドイツ語版とブレーメンの音楽隊の絵本ドイツ語版↓。

さらに最近発表されたヴォネガットの未発表エッセイ、スピーチ原稿などを収録した追憶のハルマゲドンを購入。太田光の帯とが少しうざい。